第1回「民事調停を利用していますか?」

家事調停は調停前置主義といって、離婚訴訟の前に必ず申立をしければならないこともあり、私たちに大変なじみの深い制度となっているため、相続問題や親族間の問題で実際多くの方々に利用されています。

ところが、同じ調停でも「民事」調停は、使い勝手のとてもよい民事紛争解決手続にも関わらず、調停前置とされていないことから認知度が低く、訴訟手続との違いがよく理解されていないためか利用者が増えていない状態です。

私は札幌の弁護士の中でも民事調停を多く利用している弁護士の一人で、年間10件以上利用しています。民事調停を一度利用すると分かりますが、非常に使い勝手の良い手続だからこそ利用させていただいております。

民事調停の良さは、端的に言うならば「日本人のマインドに近い話し合い解決を、安く素早く公正なルールの下で行える」ということに尽きると思っております。

今後、民事調停の使い勝手の良さを連載形式でご紹介していこういと思います。